依然、大きな反響を集めているさくら苑での虐待事件ですが、
こんな記事も掲載されています。
別の職員も侮辱発言 東京・東大和の特養ホーム
認知症の女性入居者(90)に対する男性職員の性的な虐待発言があった東京都東大和市の特別養護老人ホーム「さくら苑(えん)」で、女性職員2人が、この寝たきりの女性の体つきを侮辱するような発言をしていたことが10日、明らかになった。人目のない夜勤中に、言葉の暴力が繰り返されていた疑いが強まった。
男性職員の発言と同じく、介護内容に不信感を抱いた家族が録音したテープに記録されていた。今年3月中旬、夜勤でオムツ交換の介助をしていると思われる2人の女性ヘルパーが「この年になってさー、寝たきりでさ、太ってんだからー」「これだけ太ってんだもん」などと、入居者の体つきを侮辱するような会話をしていた。続けて「タチが悪いんだよ」との発言もあった。
入居者の長女(58)は「ばかにしたような発言は処分された男性職員だけでなく日常的にある。再発防止のため徹底的に調べてほしい」と話す。
9日付で就任した足利正哲苑長は同日の記者会見で、性的暴言以外の虐待行為について「推測だが、まだあるのではないかと思う」と認め、近く設置する第三者の人権侵害調査委員会で究明する考えを明らかにした。家族は複数ある録音テープをこの調査委に提出する意向だ。
また家族によると、5月には、ベッド近くに隠していた小型レコーダーを施設に発見され、録音済みテープ2本を没収されたという。内容は聞けず現在も返却されていないが、同苑は「このテープには虐待が疑われる発言はなく、(同室の)入居者のプライバシー保護のため預かっている」と説明している。
どうやら根は深いようですね。
それにしても、テープレコーダーはこれ以前にも2本発見されているというわけで、
そのため、問題となった男性職員間の会話の中でも、盗聴という言葉が出てきていたわけです。
だとしても、あまりにもお粗末ですね。
ここで出てきた太っている、ことについての発言は、
果たしてどこまでが虐待と明確に位置づけすべきか非常に難しい問題です。
全介助で移送する場合など、重い重いを連呼する職員も多いと思います。
余談ですが、そんな場合、人のことを言えるほどの体型の職員なのかというと、
そうでもないというのが大抵のケースだったりするのですが。
ということで、グレーゾーンも多く、それを徹底的に調べるとなると、
本当にパンドラの箱をひっくり返すような騒ぎになりそうですね。
全国の施設がカメラで監視される時代が来るのかもしれません。
悲しいことですね、家族に信頼されて生活を支援するはずの施設が監視されるんですから・・・。
ついでではありますが、自分が運営する別サイト、
ホームヘルパー井戸端会議の掲示板に、このような書き込みがありました。
さくら苑にいました。助けて下さい。
個人的な見解ですが、
今まで、虐待という問題について鈍感であり続けていた現実がここにきて噴出してきているという印象があります。
この機会に、現実から目をそむけず、虐待という問題をもっと具体的に洗い出して、
何を虐待とするかの線引きと意識付けを介護職員が持つようになれば、
介護職はもっと介護がしやすくなるし、双方がハッピーになるもんだ、と思いますが。
最近のコメント